「資本論」ピケティ

「富と所得の歴史的な変動」について書かれている。空間軸での他者との比較の話か?時間軸の話か?時間軸で考えると絶対的に昔より今の方が暮らしが便利で豊かになっている。

“資本収益率が産出と所得の成長率を上回る時資本主義は自動的に、恣意的で持続不可能な格差を生み出し、それが民主主義社会の基盤の能力主義的な価値観を大幅に衰退させることになる。””イギリスやフランスでは1800年から1850年代まで、労働者の賃金は極めて低い水準で足踏みしていた。18世紀やそれ以前の世紀に近いか、それ以下の水準だ”1870年〜1914年までは格差が高い水準で横ばいになり、第一次世界大戦だけが格差を減らす力を持っていた。

書評「おしゃれと無縁に生きる」村上龍

1.「贈り物の効用」

プレゼントについて。基本的に世間から贈れば喜ばれるものというイメージが定着しているが、本来的には相手の立場に立って考えることが必要な物であり非常に難しい。下記抜粋だが、想像力が欠けるプレゼントは友人を失うこともある。

相手のことを考えて行動できる人は大切な人で有り続けるが、「びっくりさせる」→「ギャップで喜ずはず」というようなマスメディアが報じているような一般全てに通用するかのような考え方はプレゼントに限らず通用しないといけない。マスメディアの報じる生き方は楽だが本質的ではないということだろう。個々それぞれに対しての最適な事は何か?を考え続けるのは大変な事だがそれしか信頼を築いていく事は出来ないだろう。

“プレゼント どういったものを贈ると喜んでもらえるか正解はない。名前も顔も思い出せない人からのプレゼントは鬱陶しいし、快く思っていない人からのプレゼントは全く嬉しくない。

逆に大好きで大切にしたい人からのプレゼントだったら、どんなにつまらないものでも大事にしようと思う。だがそういう人は好みを知っているのでつまらないものは選ばない。

勝手な思い込みでプレゼントを選ぶと、長年の友人を失うこともある。”

2.「クールジャパンと偏愛」

偏愛が文化を切り開いて来たが、政府が主導するクールジャパンは偏愛がないため、鋭さがなく平板なものになってしまう。そうすると文化は広まらないという矛盾。これは他場面でも多く感じられる。大企業が立ち上げる新規事業に大企業の役員が多数参加するとみんなが納得する平坦なものになってしまう。危機感を持っているベンチャーとは次第に圧倒的な差になるだろう。また、受益側としても「政府」「大企業」という時点で無意識的に安心感と同時に鋭さを失った、四角く丸いものとして受け止める。この様な時代だからこそ、偏愛を感じる物を魅力的に感じるのではないだろうか。自分の中の偏愛を大切にして、人の偏愛を応援できる人間でありたい。

以下抜粋

“文化をプロデュースする時には偏愛が必要になる。政府は絶対に文化的創造を主導出来ない。政治の資金は税金なので、偏愛とは無縁だ。偏愛は欠落と過剰の隙間に発生する。この世界にも自分にも大切な何かが決定的に不足しているという誇大的妄想的な思いと、その欠落感を埋めようとする果てしなく過剰な思いを交錯させながら、プロデューサーは市場に挑戦する。最近、日本の文化市場から偏愛が消えつつあるように感じる。あらゆる文化がルーティン化している気がする。”

3.「企業の不祥事」

最近不動産業界での不祥事「書類の改ざん」についても同じことが考えられるが、なぜ悪いことだと思っていてもやってしまうのだろうか。慣習や、上司の命令など法に反しているが自分は悪いことをする為の言い訳が有るという状態が出来ている状態が一番の問題だろう。現に不動産業界でも「書類の改ざん」をやっている業者は山ほどいて今回の件はその一角に過ぎないように。資本主義的の「高い報酬を貰う」=「高い評価を受けている」という状態が根付いていることが不正をする事の原因かと思っていた。今後評価経済と呼ばれるお金以外の評価が付与されるとしても、人と何かをして生きていく以上「ほめられたい」「けなされたくない」という根本が変わらないのであれば不正をして評価を得るという構造は無くなることはないだろう。そう考えると組織で不正を防ぐにはどうしたらいいのだろうか?会社への真の意味で思い入れや、不正をして利益を得るより報告をした方が「褒められる」仕組みを作る事が重要になってくるだろう。

以下抜粋

”わたしたちは「ほめられたい」「けなされたくない」という本質的な欲求を持っている。粉飾決算する人・組織は、この裏の欲求に突き動かされて、つい手を染めてしまうのだとわたしは個人的に考えている。どんなにコーポレートガバナンスが強化されても「ほめられたい」「けなされたくない」という私たちの根源的な欲求を抑え込むのは不可能だ。その欲求は、経済的・社会的成功の大きな原動力にもなっていて、人類がそれを失うと、ひょっとしたらあらゆる成長や進歩、それに芸術や文学などの創造的な仕事も同時に消滅するかもしれない。”

4.「日本が誇れるもの」

パッと思いつくのは災害を乗り越えてきた事。高度経済成長を遂げた事が思い浮かぶが自分が生まれてからのこの30数年間で日本が誇れる事はあまり思い浮かばない。最近のメディアでも自分の周りでも日本の優位性を述べる人が多いが、生きていないのでわからないが高度経済成長の時はそんな事は言ってなかったのではないかと思う。個人と同じで誇りが失われかけている時に、誇りを取り戻そうとしているのと同じで、今まさに失われかけているのではないかと思われる。この文章を最初に読んだ時、誇りとは内に秘める事が大事だという考えはどこか古い様な気がした。民間で働いていると成果を大きく取り上げてもらう事が次の更に大きな仕事に繋がるから内に秘める事のメリットが分からないと思った。しかし、そんな事を言っているのではないだろう。なんとなくわかっている。映画「グラディエーター」の主人公の様な一度は死んだつもりで誇りのために戦う姿は言葉がなくても感動を与える事が出来る。もちろん人の為ではなく自分の為にやっているだけなのだが、そこに憧れや強さ、そして誇りを感じる。

以下抜粋

“「ものづくり」という言葉が流通するようになってから、日本の製造業は次第に優位性を失っていった。高度経済成長期には「ものづくり」という言葉を聞いた事がなかった。言葉は、それが意味する概念が希薄になり、優位性が失われたあとで、渇望の象徴として流行ることがある、個人の誇りも、国家的な誇りも、静かに胸に秘めて、困難に立ち向かう時の糧とすべきであって、数え上げ、並べ上げて安心したり自慢したりするようなものではない。言葉に出した瞬間に、消えてしまうものがある。誇りもそのひとつかもしれない。”

5.「忠誠心と信頼」

最近のTVでも高度経済成長時代には忠誠心があって、今は無くなった。だからすぐ辞めるし部下は動かないと悩む上司が増えている。という伝え方がされている。この本で一貫して伝えられている「信頼」という価値が忠誠心でなく必要だ。忠誠心は対等な関係ではなく、信頼は対等な関係の上で成立していると思う。企業だけでなく、人付き合いで信頼関係を作る事ができているか。意識して生きていく事が必要なのだろう。

“日本の高度成長と会社への忠誠心はなんら関係がない。最大の要因は非常に大きな需要が存在したことだと、個人的にそう思っている。会社への忠誠心など、必要ないどころか、弊害しか生まない。会社・経営者と従業員の間に必要なのは、「信頼」であって、「忠誠心」ではない。自社の商品やサービスに誇りを持つ事ができて、しかも解雇される不安がなく、毎月決まった日に給与が出て、さらに毎年昇給がある時に「信頼」が生まれる。そういった信頼が醸成されている会社だけが、生き残る」

6. 「情報の取捨選択」

この文を読んで、自分が必要な情報に優先順位をつけてまとめられていない事に気づいた。まずは書き出し、Google Calendarに登録をする。膨大な情報の中で何が大切なのか。本田圭佑は分かっていそうな気がした。

”自分がどんな情報を必要としているかが分かれば、どんなに膨大な情報が有っても、迷うことはない。「情報が多すぎる」というのは、わかっていない事の言い訳としてはとても都合が良い”

7.「小さな経済圏について」

コミュニケーションが成立するという前提で会話をすることは楽だが、本質に届かずに曖昧にして終わる。結果目的を達せない。ということが多い。信頼を作るということが相手とのコミュニケーションを成立させるための重要なことだが、その努力を怠って空気を読もうとすると何も進まないという事が組織にいると頻発する。コミュニケーションが成立していないことを前提として自らの利益を優先せず、1.理念の共有、2.信頼の構築をしていくしかコミュニケーションは成立しないと思い行動する事が大切だ。

“できうる限り情報を集めて分析し、徹底して相手国の立場に立って想像力を巡らす、というのは「空気を読む」という意味合いからもっとも遠いものだ。「空気を読む」のが容易というか、可能かも知れないのは、コミュニケーションする相手の背景に、自分と「同質」な文化と考え方がある場合だけだと思う。

生き残るためには、強者に頼ることなく、自らの利益を優先せず、理念を共有し、信頼に基づいた「共生」が必要だということだ。”

8.「努力という才能」

人から努力しろ、と言われるほど矛盾したことはない。練習し続ける為には何が必要なのだろう。練習の必要性と上手くなっている自分を想像する時に、練習を続けるという行為になるのだろう。努力を続ける為には、自分が楽しみで納得出来る目標がを持ち続けられる事が才能でもあるのだろう。

“努力を続けることが出来る、それが才能で、それ以外にはない。

練習場に着くと、中田英寿が一人、ずぶ濡れになりながら、フリーキックの練習をしていた。他に誰もいなかった。こんな雨だしすぐ終わるだろうと思いながら見ていたが、中田は、暗くなってボールが見えなくなるまで、蹴り続けた。どんな人間でもこれだけ練習したら、きっとそれなりの選手になるだろう。これだけの練習をできるというのが才能なんだ。」わたしもずぶ濡れになり、寒かったが、とても幸福な時間だったを才能というのがなんなのか、はっきりとわかった瞬間でもあった。”

9.「大企業病を防ぐもの」

年を取っていくと、転職が難しいと言われているが、意味が無い、と思っているものを避ける力が強まる、という事は凄く論理にかなっている気がする。今は必要性を感じくても資本主義の世界でやれている事を、論理的にやる必要性が感じずやらないとなるのだろう。これは悪いことでもなんでも無いので、必要性が感じることを探すという行為の大切さにどれだけ早く、また年を取っても持ち続けられるかが大切な事だと感じた。精神と経済を支えているものが無いと人は楽して何もしなくなるのだろう。経済を支えているだけの仕事をしている人は面倒なことをしない。精神を支えていることには金銭を払ってでも体験しに行くことが多い。精神を支えている事に経済を支えている事が加わるのか、経済を支えている事が精神を支える事でもある場合に人は死ぬほど面倒なことをするのだろう。そうでも無い事をやるのは人として非合理的で生存するためには必要のない機能なのだろう。

“年を取って心身ともにパワーが低下するのは当然で、その分、情報・知識の蓄積は増えているので、面倒な事は本能的に回避しようとする。ただし、例外もある。取り組んでいる作品に必要なら、死ぬほど面倒だと思いながら、全く知らない人に自らコンタクトを取り、会って話を聞く。それは、作品が、わたしの精神と経済を支えているからだ。最優先事項を見失った時、徴候が現れ、やがて「病」として顕在化する。”

10.「人を育てる」

人を育てる、という言葉は意味が無いとずっと思っていたが曖昧で、一人一人に対して答えが無く、みんなが悩んでいる事なので使いやすい単語なので100年先までなくならないのかもしれない。自分が興味を持つことを伝えている大人はやはり面白いし惹かれるものがある。ベクトルを外に向けるのでは無く、自分へベクトルを向けて、自分が面白いと思うことを伝える事が人を育てるという事に結果的に繋がるのだろう。

“自分ができないこと、興味がないことを、子供だろうが、部下だろうが、強要しても意味がないどころか、逆効果だ。

書評ファイナンス思考「朝倉祐介」

この本の理解のためには最低限の財務知識は必要になる。

PLはすごく考えられたシステムだが、それを完璧な指標ととらえず、何が足りていないかを教えてくれる一冊です。

ファイナンス思考では、PL上で伝わらない「長期視点」をきちんと株主に伝える必要が有るし、伝えられないと苦しくなる。又はファイナンス思考を理解してくれない人には出資をしてもらわない方が良いとも取れる。Amazonの例では、顧客への価値提供と株主価値の向上は長期的に一致する事をお互いに分かり合えている素晴らしい例だとも言える。MBOというとタリーズや幻冬社を思い出すが、理念のある会社が株主からの評価と成長戦略が一致しない事で行うイメージがあるが、最近のテスラのMBOも上記のように株主とのファイナンス思考の共有が上手くいかない事による決断ではなかったのかと思われる。

会計基準は3つあり、「JIGAAP」日本の会計基準、「USIGAAP」米国の会計基準、「IFRS」欧州を始めとした国際会計基準の3つがある。日本の会計基準「JIGAAP」はのれんに向いていない。

日本は経済成長率10%以上が1955〜1973年まで続いた。1968年には西ドイツを抜き世界第2位へなった。それから30年でTOPIX の成長は横ばい、比較してアメリカのS&P500は8倍以上に成長していった。この状況に現状のままの延長戦では成長がないということを踏まえながらファイナンス思考を実践していくことが重要だと思う。

狩猟試験(申込みまで)

狩猟試験を受けようと思い、申込みまでの手順を記載します。

精神科医を探すのに苦労。近所の精神科医に狩猟試験の診断書を出せるか聞いてみても、出せないとの返事。意外と出してくれるところは少ないかも。Googleで「狩猟 精神科医 〜区」で検索して出してくれるところを確認して病院へ。狩猟の診断書を出し慣れている感じの先生で5分くらいの問診で終了。

住民票はマイナンバーが無ければ大丈夫と書いていたが、個人だけで良いのか家族の記載もあるのか、本籍の有る無しが分からず個人だけ、本籍無しのものを取得。結果的にこの方法で問題なかった。

あとは申込書を東京都のHPからダウンロードして写真を貼って準備完了。

当日9時から受付開始だったので9時前に行ったが既に100人くらい並んでいた。1時間30分ほど待ち受付完了。後日HPを見たら10時45分に受付終了とのこと。東京だけ異常な人気で他では満員になることは無いとの事だったが、早く並んでよかった。

あとは猟友会の講習に申し込みをして本番を迎えるのみ!楽しみだ。

書評「WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE.」現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ 佐渡島庸平著

この本を読んでコミュニティ作成の為に何をするべきかを攻略したいと考えていてこの本を読んだ
コミュニティについて論理的・科学的に書かれていたので、自分の中でまとめて今から仕事にプライベートに活かしていきたいと思う。

「信頼」を作るというテーマの所で
「機械的に仕事を割り振られた人たちが行うプロジェクトは大概失敗する」とあったが、これは大きい企業にいればいるほど実感する。
仕事を割り振られた人と仕事をしていると、失敗した時の事ばかりを考え熱意が無い人と進める事になり
熱意を持っている少人数でやっているベンチャーと戦えないと思ってしまう。
そこで佐渡島さんは「先ずは一人を誘う」、役割/イベントの設計をする事によりアクティブなコミュニティを作る事が出来るとしている。
また、オンラインコミュニティの中心はリアルな場での定例会で、オフラインイベントでいかに外部と繋がるかが出来るとコミュニティが活性化するという。これは学園祭や部活での観客がいる公式試合、コンクールでの発表会などが当てはまると思う。

コミュニティの作り方で理論的に活用していきたいのは下記だ。
①発信する情報の全てが下のピラミッド層のどの層を楽しませようとしているか、移動するきっかけを作ろうと編集しているのかを意識して行動している。
「Committer」広めたいと考え作り手と同じような目線で作品に関わってくれる
「Accepter」作者が好き 本以外でも作者と繋がろうとする
「Liker」SNSを複数フォロー 積極的な行動はしない
「User」本の購入 作者は何となくしか知らない
②作る順番を
「立ち上げ」
「安心 安全の確保」
「熱狂」
「拡張・拡大」
の順番で作らなくてはいけない。

SNSの機能で出てきた「投稿が消えるという安心感」も②を作る為の安心 安全の確保という所に結びつくのだろう。
中途入社の時や、新しいコミュニティに参加するときの立ち振る舞いで苦労するのは自分も含め受け入れる側の振る舞いと入る側の振る舞いが重要だという事を改めて認識した。

実務に生かす「法のデザイン 創造性とイノベーションは法によって加速する」 水野祐著

この本を読んで、第一に弁護士の資格を持っているから弁護士の仕事をしている人が多い世の中で、水野さんは数少ないやりたいことを実現する為に弁護士の資格を持っていると感じる人だった。

本の内容は濃く、最初の方は何度か読み返して理解をしていき、途中分からない単語はGoogleで調べながら読み終えた。作者のこれまでの考えや経験が詰まっている書籍だと感じた。

法学部で4年間学んでいたが、聞いたことのない楽しい法律の話ばかりだった。恐らく入学当時に聞いたはずの契約自由の原則の“公序良俗に反しない限り、法律に縛られず、自由に双方の契約を実現しても良い”という事を社会人になってから考えることもなくなり、法を知ってその範囲内でサービスを考え事業を進めるという事しかしていなかった事に気づいた。
この前提があり、法律を、守らなくてはいけない守りの道具と考えるだけではなく、イノベーションを生む攻めの為の方向性からも考えていて、コンプライアンスを法令遵守と訳している事への疑問から、英語ではcomplianceにはWishが入っていることに注目をしていたり、アメリカの法はテクノロジーが萎縮しない余白を残している事が提起されていた。正にアメリカは「法のデザイン」をしている国だ。

また、GoogleやUBERにも言及していて、これらの企業は法律を上(官僚)から変えるのではなく、下(法人や個人)から変える発想の元にサービスを成り立つことを前提にしているという内容も非常に興味深かった。サービスを広めてくれる人が広めやすいように法設計をしていて、ルールメイキング→マネタイズを生んでいるという観点からの話も初めてでした。

様々な分野の章がある中で僕の関連する不動産(建物、土地、都市)の分野では新たな知識を得たいという希望と、知らない事があったら恥ずかしいという感情を併せながら読んでいた。 新たな発見としては、これから拠点を複数持つ人に向けてのサービスに価値を見出す人がいるという事だ。民法、宅建業法、借地借家法などの法律の解釈が必要だが、日本の人口が減少する中、①東京の人口の増加②地方の人口減少の加速が起きていく。

更に新築優遇の税制や法律が有る事で新築物件への脱却が必要な中で、このサービスは中古物件の活用を居住と宿泊の間のサービスと位置付けて展開している所が面白かった。

「そうだ、葉っぱを売ろう!」横石知二著を読んで考えるマーケティング

ちきりんさん「マーケット感覚を身につけよう」を読んで、その中で紹介されていた「そうだ、葉っぱを売ろう!」を読もうと思い、即日新宿ブックオフで購入。
地方創生という言葉を表面的な意味でしか分かっていなかったことを知る事が出来た。
「マーケティング」「地方創生」とカテゴリーで括るとなんとなく理解できたつもりになるが、この本を読むとそこにある根本は「人を動かす力」「自分達の持っている資源の何が売りになるか」を徹底的に考える力なのではないかと思った。横石さんは現場を一番知り尽くしていて、現場がどうすれば最大限の価値を発揮できるかを表面ではなく突き詰めて考えている人だと思う。

結果、年金暮らしのお年寄りが所得税を納める様になり、診療所やデイサービスに行っていた人たちが働き、役場や農協に集まり朝から酒を飲んでいた人達が来なくなった。
そして、様々な賞を受賞したり、TVで取り上げられ、海外の大使が来て自分たちの街を誇りに思うようになる。
これは、自分が今まで所属していたどこの企業でもクラブチームでも、部活でも組織にとってもお手本をするべきところがある事例になる本だと思う。

一時期話題になった、地方の「花嫁対策」に支援金を出していくのに大反対をしたい問う事にもその考えの深さを感じる事が出来る。
×これは地域に魅力がない→そこに住む男にも魅力を感じる事が出来ない。
○産業を育てる→住民や地域に魅力が出る→花嫁や後継者問題は解決できる。
魅力がない町に嫁いでくれる人も居るのかもしれないが、廃れていく仕事をしている人に魅力を感じる事は難しいのではないか。
その根本的な仕事を解決していくことを考えた横石さんはその後のことも考慮した時にこの様なことに反対したのだと思う。

本の中で出てくる「やる気を育てる」「場面づくり」については自分の仕事に生かせることが大きく感じた。
パソコン、使う人が見たい情報がそこにはなかったら「ただの箱」単純に、自分に当てはまる事や、自分の利益になる情報が有れば見る。
葉っぱの値打ちは売っている値段の5%しかない。残りの95%は「場面」→「価値」→「情報」→「仕組」の渦を巻いて評価されて売れる中から生まれてきている。例えば、売れる場面を想像するバナナやミカンを新幹線で1個で売って、ごみを入れる袋をつけておくなど。

村上龍さんがこの本の帯でも書いているが、「その土地に生きる一人一人が目標と生きがいを持てるかどうか」と書いているが、まさしくこの本ではその事が熱と想像力を刺激して伝えられる。机で数字で考えるマーケティングではなく、現場の人や物に直結するマーケティングを学べたと思う。

ちきりん 『マーケット感覚を身につけよう』 書評

この本を読んで考えたこと
■今までの経験で出来ていたこと
『プライシング能力』が必要な営業
引越会社の営業をしていた時にこの『マーケット感覚』が高いのと低いのとで大きな差が出ていることに気づいた。
決して良い営業とは思わないが、高く取れるお客さんからは高くとり、安くしか取れない人からは安くでも契約を即決で取ってくるという営業スタイルだった。流れとしては車で移動しての営業の為、移動中に次に行くお客さんの背景を考える。
行く前にわかっている情報としては、どこからどこへの移動か。何を見て問い合わせたか、間取りはどのくらいか、家族構成はどうなのか。
そして訪問して部屋を見るのだが、散らかっているのか、綺麗に片付いているか。移転のきっかけは何か。
3年間働いた結論として下記の状況が起こっていた。
・長く営業をしている人ほど平均単価が下がり成約率は高い
・新人ほど単価が高いが成約率は高い
・トップ営業は成約率が高く、平均単価が高い
理由としては、長く働いて『マーケット感覚』がない営業は、安くても決まる数字が分かってくるので安く最初から提示する。
新人は高い値段かわからず提示するので高く契約をとれるが、決まらないことも多い。
トップ営業はこの中で唯一『マーケット感覚』を持っているので、上記事前情報+経験値が上手く組み合わさり、その人個々に対して高く感じない数字が背景から考えて提示する事が出来る。という事だと思う。

■これからの仕事で生かすためには
現在、個人をターゲットとしたプラットフォームの新規事業の立ち上げに関われていることは非常にプラスになる。
今までは営業として目の前にいる人・会社の深堀をして提案をすることがお金を頂く手段であったが
今後は目の前ではない不特定多数の個人を対象にしていくには市場感覚を磨かなくてはいけない。
本書内で進められていた『いわた書店』『上勝町の葉っぱの物語』を読んでみて、それぞれの市場を深堀して組み合わせることによって上手くいっている事例だと感じた。
具体的には、『サイト制作』、『文章での発信』、『今までの経験の発信』、『新しい興味のある事』をしていきながら市場感覚を身に着けていきたいと思う。


■要約
・「誰にとってどんな価値があるのか、見極める能力」
・「価値ある能力に、気が付く能力」
・「論理的思考とマーケット感覚」という二つのアプローチで得た方が圧倒的に早く、現実的で豊かな買いに到達できる
・「コメの市場で取引されているものが、米という物ではなく、『食卓に不可欠な主食という価値』だと理解をする事」そして、「取引されている価値を論理的に分解する」こと。
・世の中には「自分で選ぶのが大好きな人」「選ぶのが面倒、誰かに選んでほしい人」がいる。前者は比較サイトやレビュー情報に価値を感じる。後者は選んでくれる人に価値を感じる。後者は消費大国で今後ますます重要になる
・『組織に評価される方法』と『市場から評価される方法』は大きく異なる。
・『学校で学ぶ』→「市場で学ぶ」『失敗から学ぶ』
・『変わらなければ替えられる』

マンガでわかる Web マーケティング 要約

PV(page view)→Webサイト内で閲覧されたweb page数
UU(User unique)→重複をカウントしないユーザー数、少なくとも一度は来店したお客さんの数
セッション数→延べ来店数 100人の内、90人が再来訪したら190人がセッション数
コンバージョン率(CVR=Conversion Rate)→サイトで登録、購入したなど目的とする取引に繋がった比率の事
 一般的なECサイトはCVRは1%と言われている。他にもクリック率=CTR(Click through rate)
 成果1件あたりのコストCPA(Cost per Acquisition/Action)がある。
KPI(Key peformance Indicator:重要業績評価指標)
KPIのポイント
・業種、業態、扱う商人によって大きく異なる
・他社、他部署の真似をしても意味をなさない
・設定を間違えると、目標を達成できない
・目標ではなく、目標を達成するための『行動の目安となる指標』

ノーリファラ
アクセス解析ツールGoogleアナリティクスで、(direct/none)と表示される。
→既存客が多い状態だとみなされる。
『F字理論』→F字の様に人の目が動いている。
検索順位1位が22.97%、2位が6.48%、3位が4・63%
・LPO(Landing page optimaization)→Webサイトを訪れるお客様を見分けて、それぞれのお客様専用のドアをお客様には気づかれずに用意してお出迎えする手法。検索エンジンを生かした代表的な手法

ネットからリアルへの一気通貫マーケティング

Book review『SHOE DOG』

『書評』
この本を読むまで、NIKEとはクールなブランドで作った人もスマートなんだろうと思っていたが全然違った。とてつもなく泥臭くて人間味に溢れた人物だった。プロのスポーツ選手になりたかったがなれなかった自身の境遇から勝手に共感を覚える事が多かった。
今まで他の成功者の本を読んでいて、自分との違いを探すことによって安心材料をさがしたり、その人物と自分の今の年齢を比べる事によってまだ時間が有ると思うこともあったがこの本を読んでその意識に気づいた。
登場人物の中ではジョンソンが好きだ。何でも一生懸命でナイトに情熱を空回りして伝わっていたが彼がいたからNIKEが有るのだと思う。
また、日本人として、オニツカのフジモトさんや、日商岩井のイトーさんには誇らしさを感じた。日本の過去のビジネスで彼らの様な人たちがいた事は同じ日本人として誇らしかった。また、海外の人から見た日本人の描かれ方を見て今まで必要以上に劣等感を感じすぎていたことも感じた。ナイトは凄く公平な目で日本人を見ていた。
私も、ナイトの様にスポーツをプレーする気分の仕事を探し続けたい。セールスではなく、NIKEの様に本当に世の中をよくできると信じるものを。

『SHOE DOG内の心に響いた言葉』
「自分の人生もスポーツのようでありたい」
「常にスポーツをプレーする気分を味わう方法はないだろうか」
「それに近い気分を味わえるほど仕事を楽しむ方法はないだろうか」
「パット将軍 物事のやり方を人に教えてはいけない。何をすべきかを教えてやれば、思いがけない結果を出してくれる。」
「シューズの販売はなぜそれらと違ったのだろうか。セールスではなかったからだ。私は走ることを信じていた。みんなが毎日数マイルを走れば、世の中はもっと良くなると思っていたし、このシューズを履けば走りはもっと良くなると思っていた。この私の信念を理解してくれた人たちが、この思いを共有したいと思ったのだ」
「私はかけがえのない知恵が有る。それを生かして次のビジネスを立ち上げて見せる。知恵は無形の財産だが財産には変わりはないし、それさえあればリスクを背負っていける。失敗するならするでもいい。さっさと失敗して、それを教訓として一からやり直す時間や年月が持てればいい」
「キタミには自分の中に築けていないものがある。内なる純資産がないのだ」
「他人の為になんて働きたくない。自分だけの物、これをつくったのは僕だ。と指して言えるものを作りたい。自分の人生を有意義にする方法はそれしかないのだ」
「完全な努力は人々の心をとらえるのだ」
「立ち止まって、時間をどう使いたいのか、これからの40年を誰と過ごしたいのか、じっくり考えてもらいたい。天職を追い求めてほしい、天職とはどういうものかわからずとも」