月別アーカイブ: 2017年12月

データで読み解く 大手仲介業者の仲介件数比較

不動産購入を考えた時に先ず思いつくのは、ポストに毎日のようにCMをしたり、投函されている大手不動産会社という方も多いのではないでしょうか。
今回もデータで取引量を基に考察してみます。

店舗数は圧倒的に三井リアルティの三井のリハウスがトップで275店舗、住友不動産販売が257店舗、東急リバブル158店舗とTOP3になっています。

・手数料収入は住友不動産販売が強いイメージがありましたが、成約件数は東急リバブルの1.7倍ほどありますが、1件当たりの単価は東急リバブルの方が多く、取扱高も東急リバブルの方が多いことから東急リバブルの方が単価の大きな案件を取り扱うことが多いと思われます。

図で見ると突出しているのが三菱地所リアルエステートの1件当たりの仲介手数料単価です。他大手のノルマの2倍近くの589万円の1件当たりの仲介手数料単価になっています。

(参照:公益社団法人不動産流通推進センター 2017不動産統計集)

(参照:公益社団法人不動産流通推進センター 2017不動産統計集)

 

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データから読み解く 中古マンションの取引量の推移

公益財団法人不動産流通促進センターの2017年不動産業統計集によると
2016年3月~2017年2月迄の東京都の中古マンションの流通量は年間で19,025件となっています。
1日52件のマンションの売買契約が東京都では行われている計算になります。
データを見ると3月が繁忙期のイメージがあったのですが、他の月は殆ど1500~1700の間で安定した取引量があり
比較的季節差が少ない業界と言えます。
一番多い月が3月で1日当たり60件で、一番少ない8月が40件程なので
1日当たり20件程の取引量の違いがあるのですね。
3月が繁忙期のイメージがあったのですが、年間を通してそこまで成約件数は変わらないのですね。

また、建物の売買による所有権移転登記個数は2016年東京都で107,347件となっていて
こちらは建物なのでオフィスビルや戸建ても含みますが、2012年107,550件、2013年121,546 2014年120,467 2015年133,816件と2009年以降増え続けていたのが
2016年には一気に3万件近く減っているデータになっています。
REINSの件数をもとにしているのですが、成約をした際には登録をする様に宅建業法では決まっているのですが
登録しなかった時の罰則がないために大手でも買取業者から「登録をしないで」と言われると登録をしないと聞きます。
全体の10%しか登録されていないとも言われていて、より正確なデータを取る為には国として罰則をとるなど
もっとデータの収集に国として本気になってほしいものです。

中古マンション 2016年東京都の成約件数の推移
■2016年
3月:1,806件
4月:1,653件
5月:1,503件
6月:1,583件
7月:1,592件
8月:1,200件
9月:1,651件
10月:1,683件
11月:1,533件
12月:1,542件
■2017年
1月:1,495件
2月:1,784件
(参考:公益財団法人不動産流通促進センター 2017年不動産業統計集)

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外国人起業家と不動産

東京で働いていると外国人を見ない日は無い程外国人は増えているように感じるが、実際は海外人口は増えたり働きやすくなっているのだろうか?
オフィス移転の仕事をしている時、海外起業の移転、特に起業は皆がやりたがらない案件だった。
ビルオーナーやオーナー代理の元付業者が海外の人に貸すことを大きなリスクと捉えていて、埋まっていないビルでも日本人の保証人をつけたりするのは当たり前で
中国や韓国の企業と聞くだけで審査を落とすような人も多くいた。
しかし、実際対面していると日本人よりも真面目でしっかりとした事業計画をもって優しい人もたくさんいた。
外国人⇒物件オーナーが嫌がる⇒仲介業者がお金になりづらいので避ける⇒日本での起業がし辛い⇒海外起業家誘致がしにくくなる
という負の連鎖になってしまっているのだ。
ここには根深い問題で
・話が通じない
・知り合いのオーナーの持つビルで例えば中国企業の一社が家賃滞納をすると中国企業=家賃滞納のイメージになり、今後入居させない
・同じビルのテナントに、海外企業が入っていると嫌がる人がいるから入れない
など、海外企業を入れる=リスクという考え方になっているのである。

根本的には、日本人の全体の20%しかパスポートを持っていなかったり、実績や国が違う人の評価方法が分からないという問題がある。
2017年12月8日の閣議決定で外国人起業家に1年の在留資格を与える調整に入っているので
外国人起業家歓迎のビルオーナーが増えてきて活性化してきてほしい。
日本での安全性や食事のおいしさをほめてくれる人は多いが、物件探しに長い時間と労力をかけてしまっているのは改善していくべき問題だと思う。
海外の方の居住用に特化している不動産も増えてきているので、海外の方のオフィスビルの案内も出来る様になってくると儲かると思う。

また、東京圏の人口は増加しているが、2016年の増加人口の4割以上が外国人によるものである。
リーマンショック、東北大震災で外国人人口は2011年、2012年は減少の方が多かったが、2013年には全体の16.6%の17,000人の増加になり
現在は72,000人が昨年だけで増えている。
2013年:17,000(16.6%)
2014年:40,000(29.8%)
2015年:59,000(35.0%)
2016年:72,000(41.8%)
※法務省(外国人登録統計)、総務省(住民基本台帳)

どんどんダイバーシティになっていく東京で起業する人が増えていくようにしたいものである。

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「仲介手数料 」安くする交渉の方法

不動産会社で賃貸、売買、住宅、オフィスの仕事をして来て色々な交渉を購入の際の仲介手数料の交渉を受けて来ましたが、1番効果的だと思うのは

①仲介手数料無料、又は半額の会社と、3%の会社2社以上で物件紹介を受ける

②一度持ち帰り、内見前に3%の会社の方が信頼出来そうであれば、仲介手数料無料の会社でも紹介を受けたがあなたから購入検討したいので無料で出来ないか?と聞く。

仲介手数料無料の会社の方が良ければそちらで進めていく。

というやり方が良いかと思います。

業界ルールで内見した業者がその物件の交渉を担うので、内見後の業者乗換は揉める事になる事もあります。

また、お客様側には関係無いですが、仲介業者の営業マンは仲介手数料無料=売上=ノルマなので、契約直前の交渉は辛い事がある為スムーズにいかないケースもあります。

基本的に仲介は、継続性の高い売主側に都合の良い交渉をする事が多く、仲介手数料無料の会社は売主からの手数料で利益を得ている為、売主を大切にします。

これが不動産業界の問題点になっていると思いますが。

ブロックチェーンでC to Cの取引の世界になるとこの様な問題も解決しそうです。

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オフィス移転 3つのチェックポイント

オフィス仲介の業界に5年間いてオフィス移転、新規開業の方に気を付けてほしいチェックポイントを3つ上げさせていただきます。
これから検討の方はぜひ活用してください

①ブレーカーの電気容量
電気容量は仲介会社はもちろん、管理会社やオーナーも把握していないことが多い為、内見時に確認が必要です。
以外に見落としがちです、区分マンションの一室や、戸建てを事務所使用にしたい方が近年増えていましたが電気容量が足りずに再度引越をするケースが多いです。
細かく分類すると単層二層式の物かどうかにもよってきますが、3少人数でも0Aの物件は避けた方が良いです。複合機とレンジとエアコンで簡単にブレーカーが飛んでしまいます。
PCでもMac Pro などは1台で20Aを使うものもあるので子ブレーカーを1台で分けてしまうほうが良いでしょう。50A有ると5人~10人のオフィスであれば問題になる事も少ないです。

②内装工事の区分
オーナーによっては間仕切工事に関しても認めない人も稀にいます。このケースは稀ですが、水回りの工事や電気容量を増やす工事、照明工事に関しては移転してから許可が下りなかったという企業さんを見てきましたので、物件探しの中で候補が出てきたらこちらも確認していきましょう。
仲介会社は移転さえ決まれば手数料が貰える為、聞いてもきちんと確認をしない人もいるので、しつこく聞くくらいがちょうどよいと思います。
電話でなくメールや文書などでも貰うようにして避けれるトラブルは避けていきましょう。

③引越業者の選定
通常家庭用の引越をやっている業者で安く頼めるからと言ってお願いしてしまうと失敗するケースが有ります。
具体的には、キャビネットの組み立てが出来ない。耐震の為の横連結、縦連結、壁への打ち込みが出来ないケースがある。
段ボール回収に何週間もかかる。などです。見積時にこの点は確認をしましょう。場合によっては追加料金が掛かるケースもあります。

上記3点は移転先を決める際や決めた後に見落としがちな事で、仲介だけやっている会社には無いノウハウになりますので
移転を検討している企業さんで気を付けられるとリスクを減らした移転が出来ます。

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道灌山の歴史

縄文時代、東京下町は海だったとされていますが現在の下町と呼ばれるところはほぼ全て海でした。
その中で一番山手線で北東側で台地になっていたのが『道灌山』です。現在の西日暮里駅のホームからも見る事が出来、東京一の進学校である開成高校が立地する場所にもなります。
西日暮里4丁目にある道灌山は『西に富士、東に筑波』が見られ、歌川広重の『道灌山虫聞之図』でも描かれていました。
江戸時代は月見をしながら虫の声を楽しんでいた場所だというから趣があるばしょだったのでしょう。
幅が数十メートルしかない台地だったとされていて、不忍通りの先の本郷台地との間には藍染川が流れていたために単独した丘になっていたそうな。
明治時代は岩倉具視の分家の邸宅があったとの事でやはり権力者が住む場所だけあっていい場所なのですね。
西日暮里の裏側にある諏訪神社からの景色を見ると、崖になっているのが良くわかります。近くには富士見坂という地名が今も残っていてマンション建設に反対する掲示物などもありました。
歴史を感じながら旅するのもよいですね。

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海外不動産ビジネスモデル『Utility Score』

Utility Scorewは類似物件と比較して電気・水道代をどれ位、どう節約出来るかを明⽰して、全米のほぼ全ての物件をカバーするデータベースが強みです。
現在、米国内の8400万戸の戸建て住宅を対象にしています。

不動産を考える時に不動産金額のみを考えがちですが、このサイトを利用する事が出来れば
周りの家の公共料金を比較する事が出来て、〝家に関わる”料金をトータルで考える事が出来ます。
私の家でも毎月給湯代というのが10,000円前後掛かってくるために、事前にそれを知っていれば探す際の指標になったのではと思いました。

現在は数千のデータベースを統合することでこれを実現しています。

Find Trusted Home Improvement Pros
Increase home value and lower energy bills
信頼できる家庭改善のプロを見つける
自宅の価値を高め、エネルギー料金を下げる

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海外不動産ビジネスモデル Real Tech Venture 『Opendoor編』

オープンドアは2014年にサンフランシスコで設立され、4回の資金調達ラウンドで3.2億ドルを調達、シリーズDラウンドで2.1億ドルを投じられたReal Tech Venntureです。

ホームページからサービスを見てみると
家を売りたい人の
・いつ売れるか分からない
・いくらで売れるのかわからない
という不安にFocusしたサービスです。

時間があって少しでも高く買ってくれる人を探したい人は従来の方法を取ればよいと思いますが
時間がない人、早く引越をしなくてはいけない人には良いサービスだと思います。
平均内見回数10回も立ち会うなら少し安くてもOpen Doorに売りたいという人は資本主義国家アメリカには多そうですね。

サービス内容をまとめてみました。

Selling to Opendoor:6.7% ※average service charge*
Traditional home sale:7-10% ※average costs

■Average days to close transaction (取引完了期間)
Selling to Opendoor:Choose from 3-60 days
Traditional home sale :50 days

■Average days to prep and stage home(準備期間)
Selling to Opendoo:0 days
Traditional home sale:10 days

■Average number of showings(内見回数)
Selling to Opendoo:0 showings
Traditional home sale:10 showings

●Transaction costs
■Average Opendoor service charge(サービス料)
Selling to Opendoor:6.7%
Traditional home sale:0%

■Estimated real estate agent fees(エージェント見積料)
Selling to Opendoor:0%
Traditional home sale:6%

■Estimated seller concessions (売手の譲歩)
Selling to Opendoo:0%

Traditional home sale:2%

■Estimated home ownership and overlap (持家の重複期間)
Selling to Opendoo:0%
Traditional home sale:1%

■Repairs needed to sell home(売却の為の修理)
Selling to Opendoo:TBD(未定)
Traditional home sale:TBD(未定)

■Estimated cash before closing(契約前の必要金額)
Selling to Opendoo:$186,600
Traditional home sale:$182,000

日本で新築ばかりが売れて、中古市場がまだまだ活発でないのは、中々家が売れないからです。
健全な中古市場を築くためには、中古市場のマッチングをできる会社が足りていないのだと思います。
REINSを見ていても中古リノベの売れ残りばかりですからね。
もっと中古市場の出口戦略を考慮したうえでの戦略が必要ですね。勉強しないと。

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『ビットコイン』と『韓非子』 共通点

ビットコインの成立と韓非子に意外な繋がりがあります。
ビットコインは、2017年12月14日現在まで改ざんが行われていない信頼構築システムになっています。その中の技術の一つが、データ改ざんをするよりもマイニングをする方がメリットが大きい。という事です。技術的には、改ざんが出来るのですが、次々と新しいブロックがマイニングをされている状況で不正をするよりはマイニングをして利益を得る方が得と考える人の方が多いからです。

一方、韓非子とは韓非が書いた書物の話ですが、韓非は荀子の弟子で『矛盾』や『守株』で有名な人です。荀子は性悪説の提唱者で、天や占いなどを真っ向から否定する人で不信の哲学の上に立つ韓非とされていました。今ではそのような人も多いですが、科学が発達していない時代には珍しかったのではと思います。孟子の性善説と真逆の意見を持っている人でした。
その弟子の韓非は法によって収める法治国家こそが理想と考えている人で、法や刑罰によって国家を収めようとした人でした。
『簡単にできる事で、嫌なことを回避する。これが政治というものだ』
『刑罰とは、治安、安寧秩序の達成と維持の為に、人民が罪を犯さないための予防装置、すいなわちいうところの一般予防が唯一であり、それ以外の目的は存在しない』
など基本的に人は悪いことをするが、その犯罪による利益より、刑罰が勝る時に人は犯罪をしない。
即ち、ビットコインの信頼構築のシステムと韓非の国家統治の為の信頼構築の考えの根本は同じなのでは。と思いました。
いささか強引では有りますが。

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『不動産業の歴史』一般人が土地を持てるようになったのは意外と最近

不動産の歴史を見ていくと、昔8代将軍吉宗の1721年頃には町人の人口は50万人超。6割は武家地。残り2割が寺社地、2割が町方地の割合でした。

その後明治維新が起こりら1873年の明治6年に地租改正があり、国民に土地の売買・所有権を認められるようになりました。

現在日本のGDPの20%を稼いでいる丸の内エリアは、1872年の大火で焼け野原になっていて1890年に三菱財閥の岩崎彌之助が1坪10円で350万㎡を買い取りました。

当時は高い買い物をさせられたと言われていたそうですが、1890年の1円は今の2048円相当なので、100万坪×2048円=20億4800万です。そこから三菱地所単独で、3809億円を今年度売り上げているので、今となってはだいぶ良い買い物ですよね。土地の歴史は面白い。

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